2008年01月23日

高断熱高気密住宅ってどんなの?

『高断熱はなんとなく分かるのですが、高気密っていったい何???』

これは、最も多い質問です。
高断熱は、分厚い布団で家をすっぽり包んでしまうイメージで間違いありません。
予算とデザインが許す限り分厚ければ分厚いほど良いのです。

一方の高気密のイメージと言えば、空調された室内に閉じ込められたようなイメージを抱く人がほとんどです(^^;
でも見学会などで実際に体験していただくと『こんなに快適な家がたったこれだけの冷暖房で済んでいるのか』と驚かれ、高気密に対する認識が180°変わります(^^v
自然素材も関係していますが、夏と冬の気候が厳しいときに体験していただくと、もう玄関を入った瞬間にその空気の違いが分かります。 
『空気が美味しいってこうゆう事だったんですね。』と感激される言葉を聞いて、コッチが感激しました(^^v

ジツは、高気密はベストな状態で室内を開放することなのです。

(換気のお話から始めますが、この辺からボチボチ難しくなります~、根性で読んでみてちょ力こぶ

家全体の熱損失のうち換気で失われる熱は25~30%もあります。
この熱損失を0にすればエネルギーのロスは無くなりますが、新鮮空気の供給もなく、その中では当然人間は生きて行けませんので換気を行います。
機械で換気などせずに自然換気で行えば良いと思われるかもしれませんが、自然換気は隙間風であって換気ではありません。 隙間風は風向き、風速、気温、気圧などに影響され《確実》に換気が出来ないのですね。
例えば木枯らしの吹く時に暖かい部屋の空気はドンドン排気されてしまい隙間風スースーの寒い家になってしまいます。反対に風が無く雨が降り続く梅雨の時期には換気が不足し、イヤな臭いがこもるジメジメ、ムレムレの家になる恐れが十分にあります。
さらに隙間風で湿気や臭いがこもりやすい押入れの中までチャンと換気できるでしょうか。

ですから、家の隅々まで快適な環境にするためには先ず、適切な換気が必要なんですね。
これを『計画換気』と呼びます。

計画換気では基本的に家族一人当たり1時間に25~30m3の新鮮空気を室内に導き、就寝中の炭酸ガス濃度が1000ppmを超えないように換気量を調節します。 この計画換気を《確実》に行うためには、風向き、風速、気温、気圧などに影響されない気密性能(C値=2㎝2/㎡以下)がどうしても必要になります。
そう、高気密が目的ではなく、計画換気をチャンと働かせるために高気密が必要なんですね。
高気密と言われるとなんだか密閉された感じを想像されますが、ジツはベストな状態で内部環境を開放することなのです。


高気密の家ではベストバランスの換気をするために、先ずキッチリと気密して隙間風を徹底的に無くします。そして次に隙間ではない、換気のための給気口を最適な位置に開けます。一般的な住宅では50cm2の吸気口を9ヵ所程度開けます。元からある隙間と合せば500cm2以上、(10cm*50cm以上)になります。

このように高気密住宅でも最終的には大きな穴が開いていることになります。ですから換気扇が停止してしまうと窒息してしまうとか、息苦しい感じがするなどと言うのは全くの誤解でしかないのですね。

高気密の家では隙間風は徹底的に排除しますが、換気のために最適の位置に最適の大きさの穴を開けます。ですから、高気密の家と言うよりも『隙間風が少ない最適換気の家』と言う方がわかりやすいかもしれませんネ

気密住宅で勘違いされやすいが窓の開け閉めなのですが、計画換気は一年中運転させますが、春、秋などの快適な気候のときは窓を開け放して頂くのは全く問題ありません。冷暖房で窓を閉めたいときだけ閉めて頂けばそれで結構です。

ですから、『一年中快適な環境で生活していると、皮膚の汗腺が少なくなって抵抗力のない体質になってしまわないか』という質問も思い違いであることがわかります。それと副次的な効果ですが、湿気を含んだ空気が構造体と接触せずに室内に流入する構造ですので、建物の構造体が湿気ることも少なく耐久性にも良いのですね。さらに花粉症や周辺のほこりでお困りの家庭には高性能フィルター付の給気口の採用をお勧めします。

高断熱高気密住宅の快適さは、実際に体験して頂かなければ納得していただくのはムツかしいです!
モデルハウスはありませんのでアセアセ OBの施主さまにお願いして見学させていただいています。

ご希望の方は、メール、電話で結構ですからぜひお申し込みください。

何時になく、真面目モードの水鏡サでした。
このシリーズは不定期で続きます~。


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